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職務拡大
職務拡大とは
職務拡大とは、担当業務の種類を増やしたりする事で、多能工化も職務拡大の一種になります。
仕事のバリエーションを増やす事で、仕事に対しての飽きが少なくなったり、
職務拡大する前の仕事の重要性を実感したり、いろいろな仕事を覚えているとの実感からモチベーション向上
に繋げます。
例えば、「1つの作業工程を担当していた従業員に、その前後の工程も担当させることなどが該当します。まと
まった単位の業務を行う」ことで、従業員が業務の目的や位置づけを認識できるようになり、さらには工程間に
存在したムダを発見し改善に導く効果があります。
なお、職務の拡大に際しては、「つまらない仕事が更に増えた」と認識されてしまうような簡単に習得できる職
務や、個人の能力を大きく上回り、かえって生産性を低下させてしまう職務への拡大は避け、個人の能力との兼
ね合いから、挑戦的ではあるが達成可能な職務に拡大することが望まれます。
また、従業員本人の意向や職場の意向を勘案し、誰が適任かを判断して決め、それに連動して全体の仕事の分担
を見直した上で、従業員一人ひとりの仕事を決めていくことにも留意しなければなりません。
どんな時に有効か?
従業員が以下のような思いや不満を抱えている場合に有効です。
●自身の仕事について重要な仕事と感じていない場合
●仕事全体の流れへの関わりの程度が低く、不満を感じている場合
●自身の多様な能力が発揮出来ていないと感じている場合
●仕事を通して、自身の能力を高めてこられていないと感じている場合
●今の会社にいる事で成長できる、または出来ていると感じていない場合
●上司が、仕事に関する知識や技術が向上するように気を配ってくれていると感じていない場合
●年間の休日・休暇は満足いくレベルで取得出来ていると思っていない場合
(→多能工化の推進)
●今の仕事が注意力や知識、技術の高さなど、質的な負担が大きいと感じている場合
(→多能工化の推進)
職務充実
職務充実とは
職務充実とは、専門的・管理的な仕事を加えたり、判断が必要な要素を加えたり、より自律的に仕事が進めら
れるように権限委譲したりすることで、担当する仕事の内容を高度化していくことです。
例えば、「今まで商品の販売だけを担当させていた従業員に、商品の仕入計画から営業成績の統制までを任せる」、
つまり従業員の責任や権限の範囲を拡大する事は職務拡充に相当します。
職務充実によって、自律的に仕事を進めることが出来るようになり、従業員のモチベーション向上に繋がるととも
に、従業員自身が周囲からの期待や役割を理解し、それに対して能動的に自分の意識や行動を調整できる力を身に
付ける第一歩となり得ます。
なお、職務充実により新たに仕事を増やす場合には、従業員本人の意向や職場の意向を勘案し、誰が適任かを判断
して決め、それに連動して全体の仕事の分担を見直した上で、従業員一人ひとりの仕事を決めていく事に留意します。
どんな時に有効か?
従業員が以下のような思いや不満を抱えている場合に有効です。
●仕事において、自分なりに工夫してできる程度が低いを感じている場合
●仕事を通して、自身の能力を高めてこられていないと感じている場合
●今の会社にいる事で成長できる、または出来ていると感じていない場合
●上司が、仕事に関する知識や技術が向上するように気を配ってくれていると感じていない場合
●上司が、信頼して仕事を任せてくれいると感じていない場合
最後に
そもそも仕事とは、会社の業績向上と会社の成長のために行われるものですが、従業員の能力やモチベーショ
ンの程度に影響を受けてしまうものです。
したがって、今回述べた職務拡大や職務充実は、従業員に対して、単に仕事をやらせるのではなく、
能力開発やモチベーションの向上”仕掛け”としては、とても有効な概念になります。
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