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はじめに

労働力人口の減少に伴う人手不足や市場が成熟化されていく中で、企業には、人材の定着、
優秀な人材の確保、業績の向上が求められています。
そのためは、従業員にとって働き甲斐のある働きやすい職場つくりは必要であり、従業員の
思いや考えの可視化手段として、ES調査が実施されています。

ES調査の進め方について今回は割愛しますが、
その過程において、自社独自で実施するか、外部委託するかを決定しなければなりません。
そこで、今回は、自社実施するか外部委託するかの見極めポイントについて述べます。

自社で行う場合

以下のような場合には、自社実施が向いています。

①特定の部署内といった小さな組織での調査
②テレワークの導入や労働時間などに限定した調査
③網羅性の高い調査項目の設計が可能
④分析知識やノウハウが豊富
⑤有効な施策案を導出出来る人的リソースが豊富

③~⑤などは、経営リソースが豊富な大企業や中堅企業ならば十分可能ですね。

また、
「自社で実施した方がコストがかからない」
「外部委託するとコストがかかる」
などの意見が見受けれます。

確かに、コストは極力抑えたいものです。

ただ、ES調査のゴールは「働き甲斐のある働きやすい職場つくり」であるため、支出コスト
を重視してしまうと、肝心な調査内容や分析結果が、的外れなものになってしまう可能性が
あります。

仮に自社で実施した場合に、どれだけの時間や労力を要するのか、それによって、本来すべ
きことが不十分になってしまったことによる機会損失がどれだけ発生しうるのかなどを勘案
する必要があります。

外部委託する場合

以下のような場合には、外部委託が向いています。

①網羅性の高い調査項目の設計が不十分
②分析知識やノウハウが不十分
③有効な施策案を導出出来る人的リソースが不十分
④ES調査の事前準備~調査票設計~回収~分析~施策案導出にかける時間的余裕がない

①~③は、自社で行う場合の③~⑤の裏返しです。

委託先選定時に、「低価格」だから品質的に難があると解釈することも考えられますが、
筆者はそうとは言い切れないと考えます。

マイケルポーターの「競争の戦略」理論に「コストリーダーシップ戦略」があります。
詳細は割愛しますが、これは、社内で低コストで製造・生産する仕組みを構築する戦略であ
り、低コスト=低価格ではありません。

供給業者視点で言えば、品質を犠牲にすることなく、社内で低コスト化を図っているからこ
そ、低価格で提供しても、利益が出るということです。

このように「低価格」に出来る理由が存在するため、提供資料やプレゼン等を通じて、自社
に適した”内容”かがやはり重要になります。

(参考)購買意思決定基準について

当社では、マーケティング支援も行っています。
今回のES調査の外部委託に限ったことではありませんが、マーケティングの観点からは、購
買意思決定に際しては「合理的判断(機能的側面)だけでなく、非合理的判断(情緒的側面)
もする」ものです。

機能的側面では、
・価格
・品質
・導入実績
・自社との取引実績
・提案力
・技術力
・アフターサービス
・短納期 など

情緒的側面では、
・迅速な対応・回答
・柔軟な対応・回答
・積極的な情報提供
・供給業者の価値観と一致 など

があります。

ES調査に限ったことではありませんが、上記のような選定基準項目を設定し、スコアリング
してみるのも、外部委託先選定の1つの手段かと思います。

最後に

自社で行うか、外部委託するかは一長一短です。

自社実施を検討の場合には、
・調査項目の網羅性や調査に関する専門性がさほど必要ないかどうか
・機会損失(手間の多さ)の程度はどうか

外部委託を検討の場合には、
 ・自社が求めている内容(予算内、分析結果、期間など)か ← 機能的側面
 ・自社が求めている対応か ← 情緒的側面

を、しっかりと吟味する必要があります。

なお、当社では、自社で実施する場合にはES調査ツールとして、外部委託する場合にはES調査サービスとして、
各々提供しております。
ご興味・ご関心がありましたら、以下よりご確認いただけます。

ES調査ツール(自社実施)はこちらより。
ES調査サービス(外部委託)はこちらより。

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